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バイサイドの株式アナリストとしては、まあまあ成功した僕ですが、成功したかどうかってのは、あくまで僕が書いたレポートの内容が評価されたり、僕が付与した株式のレーティングが当ったりという、僕のアウトプットの内容に関してのものです。
それがどこに反映されるかと言うと、人事評定です。ただ、人事評定というものは、僕がアナリストだからと言って、それだけで評価される訳ではない。その点、その当時の僕は誠に上司に対する接し方が下手で、随分、人事評定面では割を食っておりました。 つまり、いくら良い内容のレポートを書いても、いくらレーティングが正確であっても、評価されない、もしくは、過小評価される。 自ずと不満が生まれます。 そして、単なるバイサイド・アナリストではなく、別の職を志向する様になりました。 それは大きく分けて、三つあります。 第一にファンド・マネジャー。これは、会社のお金を、もしくは、客のお金を預かって、運用する職務です。 第二にセルサイド・アナリスト。証券会社に雇われ、顧客に情報提供し、人気投票もあるアナリストです。 第三にインベストメント・バンカー。アナリストって仕事は、所詮、傍観者であるのに対し、インベストメント・バンカーは、より能動的に対象企業を変える事が出来る。 この三つのうち、第二と第三は、その当時の企業に勤務しながら行う可能性はなかったので、その企業に勤務する限りは第一の選択肢を、会社を辞めるなら第二、第三の職務を模索する事としました。 株式アナリストという仕事を二年間経験し、色々な事を学びました。 まず、会社ってのは生き物であると痛感した事。それは、僕が当時勤務している企業では経験できなかった事。当時のその会社は、良くも悪くも変化に乏しい会社でした。それは、過去の遺物である含み益に頼った経営をしている、非上場企業であったから。ただ、僕が分析をしていた企業はそれとは正反対。企業経営のダイナミズムを感じました。 第二に、企業経営ってのも、結局は従業員一人一人のモティベーションで動いていると知った事。もちろん、上場企業にとって重視すべきは株主であるのは間違いないのですが、株主最優先に見せかけて、実は従業員一人一人のやる気を最重視している企業が、僕から見て良い企業だった気がします。 その他にもたくさんの事を学びました。そして、最大の収穫は、インベストメント・バンキング業務や、マネジメント・コンサルティング業務に対する興味を持った事でしょうか? これが後々の僕に大きな影響を及ぼし、結果的に、今の僕があるような気がしています。 (おわり) ********** 人気ブログ・ランキングに参加しています。 気に入っていただけたら、クリックして下さい。 コメントも残していただけると嬉しいです。 人気blogランキングへ 自己最高位は16位です。 現在は25位前後で推移しています。 皆様のご支援、感謝いたします。 こちらのサイトは不定期更新で、しかも、最近はややアップが鈍化してますが、マイペースで頑張ります。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 メインサイトも来てみてね。 メイン・サイト「ジョーのひとりごと」へ #
by tommyb
| 2006-04-26 12:37
| 僕が経験した仕事
株式アナリストという職務におけるフラストレーションを語る前に、株式アナリストについてもう少し説明をする必要があると思います。
まず、株式アナリストにも二種類あります。それは、「バイサイド・アナリスト」と「セルサイド・アナリスト」です。 ここでのバイとかセルってのは別に買いだとか売りだとかいう意味ではないです。 バイサイド・アナリストとは、投資家サイドという意味で、機関投資家が自社で雇用しているアナリストという意味です。バイサイド・アナリストの情報は基本的にはその企業グループ内でのみ活用され、会社の許可なく社外に提供する事は禁止されています。 一方のセルサイド・アナリストとは証券会社のアナリストです。証券会社のアナリストが分析レポートを書いても、その情報自体を有償で提供する事は不可能なので、証券会社としては、有力な機関投資家には自身が雇用するアナリストのレポートを無償で提供し、その代わりに株式の売買委託手数料で稼ごうというのが基本的なスタンスです。 セルサイドのアナリストは、社外に情報を提供するのが仕事であり、もちろん、一部の情報ベンダー等には有償で情報提供したりしているので、会社に無許可でみだりに自身の分析レポートを提供する事は出来ないのでしょうが、でも、社外に提供するのが基本的な仕事です。 セルサイド・アナリストの場合、いわゆる人気投票もあり、機関投資家等が票を投じる訳です。そして、人気投票によってランクが決定され、アナリスト活動に力を入れている証券会社にとっては、傘下のアナリストの順位を非常に気にします。 長々と定義を書きましたが、僕の場合、バイサイド・アナリストです。某機関投資家のアナリストでした。 確かに、良いレポートを提供すれば、社内的な評価は受けるにしても、かといってそんなもん大した事ない。それに、社内の人事評定なんて、レポートの正確さによる評価は全体のほんの数%で、もっと定性的な評価が大部分を占める。 僕のように、ある意味マニアックな調査活動を行うアナリストは組織で浮きがちで(まあ、僕も若かったものです・・・)、金太郎飴的な組織では「異端」扱いです。 そして、そもそも、いくら僕が良い分析をしたところで、業界内では評価されないどころか、批判すらされない。例えば、僕が担当していたセクターは、僕が知る限り、優秀なアナリストは3、4名ほどしかおらず、他はハッキリ言ってカス。そのカス達は、業界において、徹底的に非難されます。ただ、非難は悪い事ではなく、その非難をばねに成長したアナリストもおり、それはそれで「骨がある」と評価されるのです。 バイサイドはそういった部分の蚊帳の外。 これはハッキリ言って面白くない。 僕は、どうせやるならセルサイドだなぁと思い始めました。 同時に、そもそも、株式アナリストという職業よりももっと面白い仕事があるのでは?とも思い始めました。 (つづく) ********** 人気ブログ・ランキングに参加しています。 気に入っていただけたら、クリックして下さい。 コメントも残していただけると嬉しいです。 人気blogランキングへ 自己最高位は16位です。 その後下落し、そして、また小復活。 先週は一時、17位まで復活しました。 皆様のご支援、感謝いたします。 こちらのサイトは不定期更新で、しかも、最近はややアップが鈍化してますが、マイペースで頑張ります。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 メインサイトも来てみてね。 メイン・サイト「ジョーのひとりごと」へ #
by tommyb
| 2006-04-14 08:20
| 僕が経験した仕事
先物のトレーダーをやった後、てっきりファンド・マネジャーをやらせてくれると思っていた僕に対して、会社側の指令は、株式のアナリストをやれというものでした。
その会社には時価数兆に上る株式のポートフォリオがある。しかし、そのポートフォリオはいわゆる「政策的」の保有しているものであるから、容易に動かせない。だから、アナリストの出番はないのですが、一方で、お客さんのお金を預かり、それを運用している部門もある。また、子会社に投資顧問会社もある。こういう部署が、我々株式アナリストの情報提供先となるのです。 その組織では、株式公開企業に対し、二通りのランクを付与していました。第一に、中長期的なEPS成長率によるランク。EPSとは一株利益の事ですが、EPS成長率が年率二桁であればAで、B、Cと下がるにつれて予想成長率は下がり、DはEPSがほとんど成長しないというランク。その下にEがあり、これは何故か「株主配当が困難」という定義だった。 しかし、今もそうだけど、当時の日本経済を考えると、EPSがバリバリと成長する企業など少なく、大部分の大企業がDランクになるという傾向があった。 もう一つ、今後6ヶ月で、TOPIXに対してアウトパフォームするか、アンダーパフォームするかによるランクもあった。 もちろん、双方のランクが重要であり、会社のポートフォリオを考えると、前者のランクの方が重要性がむしろ高いかも知れないのであるが、一つにはその正確性の検証が困難である事と、もう一つは仮に正確であっても、動かせないポートフォリオだから意味がないという二つの理由で、中長期的なEPS成長率に関するランクはまったく軽視されていた。 で、注目されるたのは専ら後者のランクであり、ここでいかに多くの銘柄にランクを付与し、そのどれだけが正確であるかが勝負であった。 さらに、企業に関するランク付与のみならず、その業界に関するセミマクロ的なレポートを書く事も、重要な職務の一つであった。 二年間、証券アナリストをし、異動になったけど、中長期的なランクの正確性はよく分からないけど、少なくとも短期的なランクについては、概ね正確だったと記憶してます。また、セミマクロ的なレポートも、たくさん書いた。 でも、この証券アナリストという仕事、長くやっていると、あるジレンマにぶち当たりました。 (つづく) ********** 人気ブログ・ランキングに参加しています。 気に入っていただけたら、クリックして下さい。 コメントも残していただけると嬉しいです。 人気blogランキングへ 自己最高位は16位です。 その後下落し、そして、また小復活。 先週は一時、17位まで復活しました。 皆様のご支援、感謝いたします。 こちらのサイトは不定期更新で、しかも、最近はややアップが鈍化してますが、マイペースで頑張ります。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 メインサイトも来てみてね。 メイン・サイト「ジョーのひとりごと」へ #
by tommyb
| 2006-04-12 14:12
| 僕が経験した仕事
前回に続き、高尾山薬王院の僧侶による名言日めくりカレンダーからの言葉です。
「人は勝つことより負けることで勉強する」という言葉は、大人になって実感する言葉です。 僕のように、いわゆる受験戦争を経験し、その中でそれなりの成果を達成してきた者にとって、少年時代より、「まずは『勝ち』がすべて」という概念が染み付いた形で行動してきた気がします。 中学受験で志望校に合格する事は勝ち、不合格は負け。 中学や高校の定期テストや実力テストでいい成績をあげる事は勝ち、悪い成績は負け。 大学受験で志望校に合格する事は勝ち。不合格は負け。 就職活動で、志望する企業から内定をもらえるのは勝ち。もらえないのは負け。 入社して、社内選抜の海外派遣に選ばれるのは勝ち。選からもれるのは負け。 同期に先んじて昇格する事は勝ち。昇格できないのは負け。 他にも勝ち負けの話は枚挙に暇がありません。そして、そのすべてにおいて、勝ちたいと思って来ました。勝たなければ意味がないと思っていました。 しかし、この歳になって、「勝ちがすべてではないよな」という気がし始めました。 過去、人生における「勝負」の、すべてで勝った訳ではありません。負けた事もたくさんあります。 本当にたくさんです。 確かに、大学を卒業し、就職し、海外留学で希望する大学に入学した辺りまでは勝ちが多かったけど、その後は負けもたくさん経験しています。 ただ、負けたことにより、成長した事もたくさんあるという気がします。 勝った事実は、その事実しか頭にないけど、負けた場合は、事実のみならず、色々な事が頭に焼き付いていたりする。 そして、それが糧になっている気がします。 最初の転職は明らかな「負け」でした。あのような企業に転職するべきではなかった。 会社もおかしかったし、経営者もおかしかった。ある程度の成功体験を有する人ではあったが、少なくとも経営者としては失格だった。案の定、一年で問題が露呈して、企業は閉鎖となりました。 ただ、この転職の失敗という「負け」から得たものは多かった。 自分の人生を考えた場合のリスクって何だろうかという事も嫌というほど考えさせられました。 リスクをどうやって回避するかも、真剣に考えました。 優れた経営者の資質についても考えさせられました。 その他にも、失敗、挫折といった、人生における「負け」から得たものは多いです。 ただ、今日、僕がこうしていられるのも、結果的には負けたとしても、負ける前には「負けたくない」という気持ちが強かった事、負けた後では「二度と負けたくない」という気持ちを強く持った事ではないだろうかと思います。 「負け」を、「ま、しょうがないかぁ・・・」と諦めたら、単なる「負け犬」に落ちぶれる。 「絶対に負けたくない」という気持ちで努力してこそ、「人は勝つことより負けることで勉強する」という言葉が生きるのだと思います。 正当なるプロセスを踏んでの負けは決して恥ずかしくないし、それでこそたくさんの事を学べる。もちろん、失敗したらすべてを失うような心配は許されないけど、失敗した時の最大限のリスクも考えながら、正当なリスク・テイクのプロセスを踏むという事が、僕の人生において、重要だと思っております。 ********** 人気ブログ・ランキングに参加しています。 気に入っていただけたら、下をクリックして下さい。 コメントも残していただけると嬉しいです。 人気blogランキングへ 自己最高位は16位です。 その後下落し、でも、最近は小復活。 まだ、25位以内をキープ出来てるかな? 皆様のご支援、感謝いたします。 引き続きよろしくお願いいたします。 #
by tommyb
| 2006-04-04 12:07
| 好きな言葉
会社の僕の机の上には、一種の日めくりカレンダーみたいなものがあります。
それは、1日から31日まで31種類の「名言・格言」が書かれています。毎日一枚ずつめくり、「ふむふむ、今日の格言はこうか」と思いながら、時には肝に銘じ、時には自分を戒め、時には自分を励ますのです。 これは、高尾山薬王院で購入したもので、薬王院の僧侶が筆で書き、印刷したものです。 これらの格言、どれもこれも味わい深くて良いのですが、その中で結構、好きなのが、今日の言葉である「今を見つめて、今を生きる」です。 この格言は言うまでもなく、二つのパートから成り立っています。 前半の「今を見つめて」というのは、現状をしっかり把握しなさいと言う事だと思います。特に、現在の環境と、その環境下にある自分というものをしっかりと見つめる、つまり、把握する事の重要性を説いているのだと思います。 自分の能力と照らし合わせて、今の境遇は適切なのか?分不相応ではないか?逆に、自分を活かせない環境ではないのか?そういった事を常に考える事を勧めているのだと思います。 ただ、この格言の面白さは、前半でそう言っておきながら、後半では異なる意味合いの事を説いている事です。 後半の「今を生きる」とは、現在の環境下で、自分なりに精一杯やりなさいと言う事だと思うのです。 前半の、「今を見つめて」については、状況判断の重要性を説き、じゃあ、それに対して適切な行動を取るべしといったニュアンスでありながら、後半では「現状の環境下で全力を尽くせ」と言っている。 一見矛盾ですよね。 でも、僕はこの一見矛盾な部分に日本人らしさがあるのだと思う訳です。 適切な現状把握をし、変化を模索するのも大切だが、だからといって、環境を変えたり、自分が逃げたりする事を大前提で行動を起こすのではなく、とりあえずは現状の環境下、自分が出来る事を全力でやりなさいという事だと思います。 もっと言えば、そうする事により、自分からガツガツ動かなくても、自ずと道は開けますよっていうメッセージが感じられる。 僕自身、今の自分を見つめたとき、まさに変化の時、飛躍の時だと思うのです。ただ、浮き足立って今の本業を疎かにするのではなく、本業でも後ろ指指されない形で完璧にやり遂げる事が、結局は次の道につながるのではないかという気がしてます。 そういう意味で、今の僕がもっとも肝に銘じなければならない「格言」が、これだと思います。 ********** 人気ブログ・ランキングに参加しています。 気に入っていただけたら、下をクリックして下さい。 コメントも残していただけると嬉しいです。 人気blogランキングへ 自己最高位は16位です。 その後下落し、でも、最近は小復活。 まだ、25位以内をキープ出来てるかな? 皆様のご支援、感謝いたします。 引き続きよろしくお願いいたします。 #
by tommyb
| 2006-03-24 23:12
| 好きな言葉
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